これは2026年9月2日時点の情報です。8月に始まった夏の締切ラッシュが、いよいよ今月クライマックスを迎えます。デジタル化・AI導入補助金2026の通常枠・インボイス枠・セキュリティ対策推進枠は9月29日(火)17:00締切。翌9月30日(水)18:00には、ものづくりと新事業進出が一つになった新制度「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」第1回の一次締切が控えています。2日連続の大型締切、今月どう動くかを地方の会社の目線で並べます。
補助金の締切と内容は毎月動きます。いま募集中のものは、補助金の窓口の一覧と診断がいちばん確実です。
01今月動いている補助金の、締切一覧(時系列)
9月後半、締切がだんご状に並びます。日付順に見ると、動く順番が見えてきます。黄色い印が、とくに落とせない日です。
▷ 注意:9/29・9/30は、もう目の前です。公募回・締切は予告なく変わります。※ 最新の公募要領で必ず確認してください。
02締切を、制度ごとの表でもう一度
時系列だと拾いにくいものもあるので、制度ごとに締切の目安を並べます。「締切済」「未定」も、あえて残しています。
| 補助金 | 受付・締切の目安(2026年) |
|---|---|
| デジタル化・AI 導入補助金2026 ※旧・IT導入補助金 | 通常枠・インボイス枠・セキュリティ対策推進枠:9/29 締切/複数者連携枠:10/30 締切 |
| 新事業進出・ものづくり 商業サービス補助金 ※統合新制度 | 第1回:一次締切 9/30、二次締切 10/30 |
| 省力化投資補助金 (一般型) | 第7回:締切済 / 第8回:9月中旬受付開始・10月中旬締切予定(公式で要確認) |
| 省力化投資補助金 (カタログ注文型) | 随時受付中 |
| 成長加速化補助金 | 3次公募:9/29 受付開始 〜 10/29 締切 |
| 事業承継・ M&A補助金 | 第15次:公募申請受付終了(交付申請は受付中) / 次回公募は未定 |
| 小規模事業者 持続化補助金 (一般型・通常枠) | 第20回:受付開始 11/5 / 締切 12/15 |
9月、うちが狙うのはどれか。やりたいことで、大きく3つに分かれます。締切の近い順です。
業務ツールを入れたい
導入2026
9/29
新しい分野へ
一次 9/30
起業したい
起業補助金
9/30
03今月いちばん急ぐ:9/29 デジタル化・AI導入補助金2026
旧・IT導入補助金から名前が変わった「デジタル化・AI導入補助金2026(中小企業デジタル化・AI導入支援事業費補助金)」。通常枠・インボイス枠・セキュリティ対策推進枠の申請締切は9月29日(火)17:00です。複数者連携枠のみ10月30日(金)17:00と1か月遅い締切になっています。
枠ごとに補助率・補助上限が異なります(枠・規模により変動)。まずは自社がどの枠に当てはまるかを、公式サイトのスケジュールページで確認してください。
▷ ここがコツ:「うちはIT補助金の対象になる?」と迷っているなら、その迷っている時間がもったいない。会計ソフト・受発注・在庫管理といった、ふだんの業務ツールが対象になることが多い制度です。まず今使っている(or 入れたい)ツールを一つ書き出すところから。
▷ 注意:枠ごとに補助率・上限・要件が違います。※ 詳細は最新の公募要領で必ず確認してください。
049月30日一次締切:統合された新制度
今年度の目玉改革、「ものづくり補助金」と「新事業進出補助金」の統合。新事業進出・ものづくり商業サービス補助金として再出発した新制度の第1回は、一次締切9月30日(水)、二次締切10月30日(金)です(いずれも18:00厳守)。3つの枠と補助上限の目安は、次のとおりです。
| 枠 | 補助上限(通常時) | 補助上限(賃上げ特例時) | 補助率 |
|---|---|---|---|
| 革新的新製品・ サービス枠 | 最大2,500万円 | 最大3,500万円 | 中小1/2(条件で2/3) 小規模2/3 |
| 新事業進出枠 | 最大7,000万円 | 最大9,000万円 | 中小1/2(条件で2/3) |
| グローバル枠 | 最大7,000万円 | 最大9,000万円 | 中小2/3 |
「賃上げ特例」を使うと、上限が上がります。新事業進出枠・グローバル枠なら、通常時の7,000万円から9,000万円へ。
賃上げ特例は、給与総額の年平均増加率など複数の要件を満たす必要があります。
▷ 注意:9/30の一次締切は目の前です。一次に間に合わなくても、二次締切(10/30)があります。無理に一次を追わず、GビズIDの発行や事業計画づくりが間に合わない場合は二次に照準を切り替えてください。詳細は※ 最新の公募要領で必ず確認を。
05国の主な補助金、上限の一覧
「うちの規模だと、結局どれ?」。上限と使いみちで、主なものを並べます。
| 補助金 | 補助上限 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 新事業進出・ものづくり 商業サービス補助金 | 最大9,000万円 | 革新的な設備投資・新市場進出(統合新制度) |
| 成長加速化補助金 | 5億円 | 売上100億円超を目指す中小企業の大胆な設備投資 |
| 省力化投資補助金 (一般型) | 750万円〜8,000万円 | 人手不足解消の自動化(オーダーメイド型・従業員規模別) |
| 省力化投資補助金 (カタログ型) | 200万円〜1,500万円 | カタログ掲載の汎用製品を導入する簡易型(賃上げ要件達成時上限) |
| 小規模事業者 持続化補助金 (通常枠) | 上限50万円〜 | 販路開拓・チラシ・店舗改装。商工会・商工会議所への相談必須 |
| デジタル化・AI 導入補助金2026 | 枠により変動 | ITツール・AI導入・インボイス対応・セキュリティ強化 |
06山口県内で、今おさえたい制度
国の制度は大きいけれど、地方の会社には市町の制度のほうが使いやすいことも多いです。9月に締切が集まっているものを並べます。
市町で押さえたい制度
- 宇部市 若者起業家チャレンジ補助金(最終回 〜9/30)/ 上限 150万円 / 補助率 9/10
- 下松市 中小企業脱炭素経営推進補助金(SBT認定枠 〜9/25必着、ロードマップ策定枠 〜10/26必着)/ 上限 200万円(SBT認定枠は50万円)/ 補助率 2/3
- 上関町 起業支援事業補助金(後期募集 8/1〜9/30。令和8年度から前期・後期の二段階に。町長が必要と認める場合のみ後期実施)/ 上限 100万円
- 周南市 水素関連製品等研究開発事業補助金(県の交付決定後2週間以内に申請)/ 上限 100万円 / 補助率 県補助金控除後1/2以内
- 長門市 人材確保・副業人材活用等支援事業補助金(〜令和9年3月31日)/ 上限 65万円 / 補助率 1/2
国と地方を、9月時点の「目的」と「締切」で一つの表にまとめました。探すときの入口にしてください。
| やりたいこと | 代表的な制度 | 締切の目安(2026年) |
|---|---|---|
| IT・業務ツールを 入れる | デジタル化・AI導入補助金2026 | 9/29 |
| 設備投資・ 新しい分野へ | 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 | 一次 9/30 / 二次 10/30 |
| 大胆な成長投資 | 成長加速化補助金(3次公募) | 受付9/29〜 締切10/29 |
| 販路開拓・ 店舗改装 | 小規模事業者持続化補助金(通常枠) | 12/15 |
| 創業・起業 | 宇部市 若者起業家 / 上関町 起業支援(後期) | 9/30 |
▷ 注意:市町の制度は、予算がなくなり次第、受付期間内でも終了することがあります。とくに9月末締切の制度は、お早めに。※ 締切・要件は最新の公募要領で必ず確認を。
07今月やる準備と、注意3つ
どの補助金を出すにしても、先にやることは同じです。9/30締切に間に合わせるなら、この順番で今すぐ動いてください。
最後に、補助金でよくある事故を3つ。
- 「もらってから買う」が基本。交付決定の前に発注・購入したものは、対象外になることがほとんど。順番を間違えると、お金が出ません。
- 締切の時刻まで確認する。9/29は17:00、統合新制度は18:00厳守。日付だけ見て、当日の夜に慌てないように。
- 数字と締切は、うのみにしない。この記事の金額・締切も、2026年9月2日時点のもの。制度は変わります。必ず公式で確認を。
08もう一歩くわしく:用語・つまずき・ケース
用語を、かみ砕く
| 用語 | この記事での意味 |
|---|---|
| 一次締切・二次締切 | 同じ回の中で、受付を区切る締切。一次に間に合わなくても二次がある制度も |
| 枠(通常枠・インボイス枠など) | 同じ補助金の中の申請区分。補助率・上限が違う |
| 18:00厳守 | 1秒でも過ぎると受け付けない。電子申請はぎりぎりに混む |
| もらってから買う | 交付決定の前に発注・購入したものは対象外。順番厳守 |
よくあるつまずきと、直し方
| つまずき | 直し方 |
|---|---|
| 9/29の締切を見て慌てて出す | GビズIDがなければ間に合わない。次の回(複数者連携枠10/30)に照準を |
| 一次に間に合わず諦める | 統合新制度は二次締切がある。逆算して二次に |
| 交付決定前に発注する | 「もらってから買う」が基本。先に動いたものは対象外 |
| 3つの枠を一覧だけで判断する | 枠の条件は公募要領で。ツール導入か設備か創業かで入口が違う |
ケースで見る(仮の例)
周南の食品加工(社員24名・仮の例)。9月2日に「ツール導入の補助金、9/29に間に合う?」と相談。GビズIDプライムはあった。使いたい会計・受発注ツールは登録ツールだった。ここまで揃っていたので、9/29に出す準備を始めた。
揃っていなかった別の会社(仮の例)は、同じ日に相談に来て、GビズIDなし・ツール未定。ここは無理をせず、統合新制度の二次締切(10/30)に切り替え。9月はGビズIDと決算書、10月に計画・提出。
同じ9月でも、動ける会社と動けない会社の差は「準備が先にあるか」だけです。間に合わない回を無理に追うより、次の回に確実に通す。
- 間に合うかは「GビズID・決算書・計画」が揃っているかで決まる
- 一次がダメなら二次。締切は一つじゃない
- もらってから買う。交付決定前の発注はしない